ゲンロンβ44|編集長=東浩紀

2019年12月27日[金]発行

  • 1|星野博美 世界は五反田から始まった 第12回 党生活者 #37
    五反田をめぐる人気連載。今回は戦争へ向かう昭和初期の五反田界隈を書き残した作家小林多喜二の、小説『党生活者』を取り上げます。工場労働者と多喜二、そして祖父の生活が重なりあう――五反田の昔と今を結ぶエッセイです。
  • 2|東浩紀 観光客の哲学の余白に 第18回 データベース的動物は政治的動物になりうるか――『ポスト・モダンの条件』出版40周年に寄せて(1) #37
    東による連載は特別編。中国杭州で開催されたシンポジウムの講演草稿を公開します。リオタール『ポスト・モダンの条件』から40年後のいま、同書を読む意味とは。著者が希望を込めた「パラロジー」を、「ゲーム」という視点から再検討します。
  • 3|本田晃子 亡霊建築論 第5回 ブロツキーとウトキンの建築博物館、あるいは建築の墓所 #37
    ソヴィエトの建築をたどる人気連載。今回の主役は、再び停滞するソ連の情勢のなかで生まれた「建築しない建築家」たち。彼らの実践から見えてくる、都市を記憶することの困難とは。博物館=墓所としてのペーパーアーキテクチャと忘却の関係を論じます。
  • 4|さやわか 愛について――符合の現代文化論 第2回 なぜポルノは百科事典でないか #37
    記号と意味の「符合」の多様性を巡る、さやわかさんの連載。今回は『全裸監督』についてです。「全裸監督」はかつて、百科事典のセールスマンだった!その意外なキャリアから、ポルノと記号、そして「愛」の関係を探ります。
  • 5|吉田雅史 アンビバレント・ヒップホップ 第22回 ヒップホップを/が生きるということ(前) #37
    20回以上にわたりヒップホップを分析してきた連載もいよいよ佳境!はたして「ヒップホップ」とは何だったのか――それは生き方のことである。小説や哲学など様々な領野にその生き様を見出します。次回、堂々完結です!
  • 6|藤城嘘(カオス*ラウンジ) 五反田アトリエから31 #37
    今回は新芸術校グループC『おどりじ―々々々―』の写真付きレポートをお届けします。本展はコレクティブリーダー課程の受講生による企画展です。ゲスト講師に八谷和彦さんをお迎えした講評の様子もお見逃しなく!

表紙写真:2019年12月21日に行われたツアー「めぐりあい五反田――星野博美と探す大五反田の亡霊」で、星薬科大学前の銀杏並木を歩く一行。1970年代の連続企業爆破事件で知られる大道寺あや子は、同大を卒業している。ツアーは本誌連載の拡張版として、「友の会第10期総会」の一部として実施された。撮影=編集部

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