ゲンロンβ56|編集長=東浩紀

2020年12月25日[金]発行

  • 1|辻田真佐憲+西田亮介 【先行掲載】新プロパガンダ論 第1章冒頭部分 #37
    2021年1月に刊行予定の『新プロパガンダ論』から特別に第1章の冒頭部を先行掲載しています。戦前の日本のプロパガンダの事例と21世紀の日本の情報戦略の連続性について議論が交わされています。
  • 2|東浩紀 観光客の哲学の余白に 第24回 顔と虐殺 #37
    『ゲンロン』本誌に掲載された「悪の愚かさについて」から引き継がれるルワンダの大量虐殺についての論考です。ナチスによるユダヤ人虐殺とは異なる、顔を知った者どうしで行われた虐殺を考察しています。
  • 3|外薗祐介 つながりロシア 第15回 グルジアでゴッドファーザーになった話 #37
    グルジア(ジョージア)に6年間在住した外薗祐介さんによる文章です。旅行者への歓迎が篤く、男同士の友情関係が中心となっているグルジアの社会や生活を、コロナ禍の現在の様子も含めて生き生きと伝えています。
  • 4|星野博美 世界は五反田から始まった 第24回 焼け野原(1) #37
    幼少の頃自宅の庭から発掘された「宝」の正体は、空襲を想定した祖父が戦時中に隠した金属部品ではないかと推理した星野さん。その思い出とともに、戸越銀座一帯を焼け野原にした空襲の記録をふり返ります。
  • 5|田中功起 日付のあるノート、もしくは日記のようなもの 第4回 怒りと相互確証破壊――11月19日から12月21日 #37
    父や祖父から短気さを受け継いだという田中さん。怒りについて考えを進め、怒りが存在するコミュニケーションは冷戦期の核による報復を前提とした戦略コンセプト「相互確証破壊(MAD)」に似ていることに気づきます。

表紙写真:ジョージア(グルジア)のコーカサス山脈の奥深く、ダゲスタン国境にもほど近いシェナコ村 შენაქო の聖ギオルギ教会。トゥシェティ地方 თუშეთი ではアニミズムと正教が混淆しながら信仰されている。盲いた老犬はかつて羊を守って主人と山々を遊牧していた。撮影=外薗祐介

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