ゲンロンβ59|編集長=東浩紀

2021年3月25日[木]発行

  • 1|石田英敬+東浩紀 【特別掲載】 歴史的モーメントとしてのコロナ禍 新フーコー講義 #37
    公衆衛生や医学を用いて市民の生活様式を管理する生権力。権力を差配し、市民を治める技術を指す統治性。このふたつをキーワードに、コロナ禍の世界でアクチュアルになるフーコーの思想を、石田さんが講義します。
  • 2|伊勢康平 料理と宇宙技芸 第4回 炒飯 #37
    おいしい中華料理のレシピを紹介しながら、背景にある思想をひもとく人気企画。今回は中国の料理人たちが使う「鍋の気」ということばの謎を追いながら、パラパラご飯の炒飯をつくっていきます。
  • 3|小松理虔 当事者から共事者へ 第10回 家族と共事 #37
    娘に絵本作家だと思われていることを知った小松さん。『新復興論 増補版』をはじめ直近に出版された3冊の著書の内容をなぞりながら、家族を通して震災へ思いを馳せるという「共事」について考えます。
  • 4|さやわか 愛について――符合の現代文化論 第8回 「キャラクター化の暴力」の時代 #37
    サブカルチャーから愛を考えるさやわかさんの連載。本田透『電波男』におけるオタクから恋愛資本主義への視線に着目し、その裏にあるジェンダーバイアスとキャラクター化の暴力について解き明かしていきます。
  • 5|星野博美 世界は五反田から始まった 第27回 焼け野原(4) #37
    五反田の記憶を巡る星野さんの連載。空襲を受けたことの「戸惑い」や「安心感」とは?山田風太郎『戦中派不戦日記』や祖父の手記から、城南大空襲で焼け野原となった五反田界隈に生きた人々の心情に迫ります。

表紙写真:2021年3月11日に刊行された小松理虔『新復興論 増補版』の書影。2018年に刊行された『新復興論』に第4部となる書き下ろし「復興と物語」を付した本書は、震災から10年の記憶やトラウマをどのように次代に継承していくか、著者の格闘の軌跡が記された書物となっている。撮影=小松理虔</p>

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