ゲンロンβ60|編集長=東浩紀

2021年4月21日[水]発行

  • 1|本田晃子 革命と住宅 第3回 第2章 コムナルカ――社会主義住宅のリアル(前篇) #37
    かつてソ連は裕福な人々の邸宅を接収・国有化し、コムナルカという集合住宅を設立した。当時の映画や文学作品から、コムナルカでの困難な生活と、社会階層の異なる住人たちが抱いた苦悩やそこに生まれた軋轢を追います。
  • 2|田中功起 日付のあるノート、もしくは日記のようなもの 第6回 「頭のなかの闇(その2)」 3月16日から4月19日 #37
    脳の検査と並行し、文化交流使事業のためハワイを訪れた田中さん。日系人の強制収容から考える差別、さらに京都で開催された「平成美術」展に触れ、自らを被害者と位置づけて硬直化する日本のアートの問題を語ります。
  • 3|星野博美 世界は五反田から始まった 第28回 焼け野原(5) #37
    祖父から聞かされた「戻りて、杭を打て」のことば。なんと同様のことを祖父から聞かされたという読者の方が現れます。そのエピソードから、空襲のどさくさに紛れて行われた土地の乗っ取りの事実をたどります。
  • 4|プラープダー・ユン 訳=福冨渉 ベースメント・ムーン 第4回 #37
    虚人ヤーニンに埋めこまれた写識が彼女に語りかける。それは、最初の人工意識を発現させるきっかけになった人工知能メアリーについての新たな事実だった。人間の意識にとって「物語」がもつ力とは。連載第4回。</p>
  • 5|谷頭和希 合理性を乗り越える時事放談 「菅政権は短命で終わるのか? コロナ・五輪・情報戦略」(佐藤優+辻田真佐憲+西田亮介) #37
    元外務省主任分析官で作家の佐藤優さんが登壇し、『新プロパガンダ論』の辻田真佐憲さん、西田亮介さんとともに混迷する日本政治の現状についてさまざまな角度から語った白熱のイベント。その模様をレポートします。

表紙写真:田中功起が2018年夏のハワイ滞在中に拠点にしていた、ホノルルの高層マンションからの眺め。田中は当時脳手術の不安を抱えながら日系人収容所の取材を行なっていた。撮影=田中功起</p>

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