ひとが「神」になったとき──アイドルOと慰霊をめぐって(後篇)|中森明夫+弓指寛治+東浩紀(司会)

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初出:2018年06月22日刊行『ゲンロンβ26』
 一九八六年に自殺をしたアイドルOこと岡田有希子さんをテーマにした弓指さんの「四月の人魚」展。その会場を訪れた中森明夫さんとの対談の後編をお届けします。
『ゲンロンβ25に掲載された前篇では、なぜいま弓指さんは岡田さんを描いたのか。弓指さんの作品をみて、中森さんはなにを想ったのか。時代によって変化するアイドル像、そして慰霊とはなにかに迫りました。
 後編では、八〇年代とアイドルの現状を接続させながら、岡田さんの事件と弓指さんの展示の意義についてあらためて考えます。(編集部)※本記事は前後篇の後篇です。前篇は下のボタンからお読みいただけます。
前篇はこちら

中森明夫

1960年生まれ。作家/アイドル評論家。1980年代から多彩なジャンルで活動。〈おたく〉の名づけ親でもある。著者に『東京トンガリキッズ』(JICC出版局)、『オシャレ泥棒』(マガジンハウス)、『アナーキー・イン・ザ・JP』(新潮社)、『午前32時の能年玲奈』(河出書房新社)、『アイドルになりたい!』(ちくまプリマー新書)、『青い秋』(光文社)など。

東浩紀

1971年東京生まれ。批評家・作家。東京大学大学院博士課程修了。博士(学術)。株式会社ゲンロン創業者。著書に『存在論的、郵便的』(第21回サントリー学芸賞)、『動物化するポストモダン』、『クォンタム・ファミリーズ』(第23回三島由紀夫賞)、『一般意志2.0』、『弱いつながり』(紀伊國屋じんぶん大賞2015)、『観光客の哲学』(第71回毎日出版文化賞)、『ゲンロン戦記』、『訂正可能性の哲学』、『訂正する力』など。

弓指寛治

1986年生まれ。芸術家。三重県伊勢市出身。2016年に母の自死をモチーフに描いた《挽歌》でゲンロン カオス*ラウンジ 新芸術校第1期金賞。2018年、第21回岡本太郎現代芸術賞岡本敏子賞。おもな個展に「Sur-Vive!」(onSundays、2016年)、「四月の人魚」(五反田アトリエ、2018年)、「ダイナマイト・トラベラー」(シープスタジオ、2019年)など。あいちトリエンナーレ2019に「輝けるこども」で参加。 撮影:小澤和哉
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