【展覧会情報】青木美紅 初個展「zoe」開催(ゲンロン カオス*ラウンジ 新芸術校 第4期最優秀者デビュー展示)

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ゲンロンα 2020年6月16日 配信

期間:2020年6月21日(日)~6月27日(土) 時間:13:00~20:00 会期中無休 会場:BLOCK HOUSE(東京都渋谷区神宮前6-12-9) 入場無料(展示は地下1階から4階に続きます) 主催:合同会社カオスラ/協力:株式会社ゲンロン 会場URL(原宿BLOCK HOUSE):http://blockhouse.jp/index.php
  【展覧会について】  〈ゲンロン カオス*ラウンジ 新芸術校〉第4期の最優秀作家である青木美紅(あおき・みく)が、初の個展を開催する。青木は〈ゲンロン カオス*ラウンジ 新芸術校〉第4期の最終選抜展にインスタレーション《1996》を出品した。自身が人工授精で産まれたことを知ったことが制作の動機となった《1996》は、青木と同じ1996年に、同じ人工授精で産まれた「クローン羊のドリー」と「旧優生保護法」を扱い、刺繍とゾートロープを用いて「人の手が加えられた生命」についてのインスタレーションを展開した。また、新芸術校の最終選抜展がきっかけとなって「あいちトリエンナーレ2019」へ招聘作家として最年少での参加が決まり、《1996》をバージョンアップさせたインスタレーションを出品した。  本展では、「人の手が加えられた生命」をめぐる歴史の起源へさかのぼり、世界で初めて人工授精を成功させたと言われる18世紀の外科医、ジョン・ハンターについての作品を発表する。   【アーティストステイトメント】

4年前、私は長い不妊治療を経て人工授精で産まれた子供なのだ、という話を母親から聞いた。私はいま、それがきっかけで人の手が加えられた生命についての美術作品を作っている。 世界で初めて人工授精を成功させたと言われる18世紀の外科医、ジョン・ハンターという人がいる。近代医療を大きく改革した彼がいなければ、私は生まれていなかったかもしれない。 ハンターの関心は、医学のみならず生命全体に及んでおり、永遠の命を手に入れることまでも目指していた。動物の種を体系付け、仕組みを理解するために珍しい生き物が死ぬと解剖し、精巧な標本にして膨大な量をコレクションした。ハンターは、分類から外れた奇形の動物たちには、永遠の命の秘密が隠されているのだと信じていた。 昨年の9月、私はグラスゴーのハンタリアン博物館を訪れ、ハンター自身が手で縫った剥製や収蔵品を見てきた。 ハンターの探していた「永遠に生きる秘密」は私たちが生きている間に見つかることはあるのだろうか。

  【青木美紅プロフィール】 1996年栃木県生まれ。〈ゲンロン カオス*ラウンジ 新芸術校〉第4期金賞。2020年3月、多摩美術大学油画専攻卒業。大学4年次在学中、「あいちトリエンナーレ2019」に最年少で招聘作家として参加。名古屋市美術館にてゾートロープ(回転連続絵)を用いたインスタレーション《1996》を発表する。 自身が配偶者間人工授精で生まれたことを、18歳のとき母親から知らされる。これを契機に、人の手が加えられた生命について研究。人工授精について調べるほど、親がどれだけ苦労したのか、また、母に精子を注入した若い医者とはどんな人だったのか――彼は自分にとって一種の親とも言えるのではないか、と思いはじめる。   【ゲンロン カオス*ラウンジ 新芸術校について】 〈ゲンロン カオス*ラウンジ 新芸術校〉は、株式会社ゲンロンが2015年に立ち上げたアートスクール。美術批評家の黒瀬陽平氏を主任講師に、会田誠氏、椹木野衣氏、飴屋法水氏、宮台真司氏ら、多彩なゲスト講師を迎え、美大とは異なる形で美術家を育成してきた。 第1期の最終講評会で金賞を受賞した弓指寛治は、2016年、オン・サンデーズで個展デビューを果たし、「第21回 岡本太郎現代芸術賞」にて、次席である敏子賞を受賞した。第2期金賞受賞者の磯村暖は台湾での展示や、Asian Cultural Councilニューヨークフェローシップ2019年グランティーとしてニューヨークに滞在するなど、国内外で活動をしている。また、第4期金賞受賞者の青木美紅は「あいちトリエンナーレ 2019」への最年少での出展を果たした。ほかにも、新芸術校生は、東京・住吉の民家を舞台に「バラックアウト」展(2016~17年)を開催するなど、活躍の場を広げている。

プレスリリース

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