批評誌『エクリヲ vol.13』発売のお知らせ

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ゲンロンα 2021年3月26日 配信
 2021年4月5日(水)に批評誌『エクリヲ』の最新刊『エクリヲ vol.13』が刊行されます。特集は「鬱の時代へ──失調と回復の哲学」&「ポストクリティークⅡ」です。「鬱の時代へ」特集には弊社編集部横山も論考を寄稿しています。ぜひお読みください。
 


◆特集Ⅰ 鬱の時代へ──失調と回復の哲学

 抗不安薬、メンタルヘルス、燃え尽き症候群──
 2020年代、その混沌と向き合う思想

 世界で2.6億人を超える患者数が推計され、現代に蔓延する「うつ病」。さらに昨年来の世界規模の感染症流行は停滞と孤立を人々にもたらし、自殺率や抗不安薬使用が増加しつつあります。一方、文化に目を向ければジェネレーションZのアーティストたちが向精神薬やメンタルヘルスについて繰り返し歌い、レトロなリメイク作品が亡霊のように回帰し、SNSのタイムラインは煽動とフェイクで埋め尽くされていく──。

 精神医療の現在からポピュラーカルチャー(映画、HIPHOP、ゲーム、漫画)を貫通する憂鬱まで、私たちの社会や文化が抱える疲弊や不安の現れを通して「21世紀の時代精神」を問います。

 
◆特集Ⅱ ポストクリティークⅡ──来たるべき批評のために

 批判理論の「次」を模索するポストクリティーク実践篇。

 前号に掲載した特集ではブリュノ・ラトゥール、イヴ・セジウィックらの訳出論考などから、世界で巻き起こりつつあるポストクリティークの理論動向を紹介しました。続く本特集では実践的な論考を掲載、ポストクリティークの可能性を模索します。SNSの普及に伴い、煽動と対立が繰り返される現代の政治あるいはポピュリズムに対して「情動のデモクラシー」を掲げる宮﨑裕助、ポストトゥルース以降に失われた「フィクション」の可能性を村上春樹の作品群を通じて問う勝田悠紀の論考の他、現代日本の批評とポストクリティークの交差点を巡る大澤聡×杉田俊介の対談を収録。

 
 特集の他にも、全世界2000万部突破の劉慈欣『三体』を扱う楊駿驍による「〈三体〉から見る現代中国の想像力」連載も収録。




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プレスリリース

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