友の会の会費はこのように使われています|友の会第14期

シェア

 
 ゲンロン友の会は、ゲンロンの活動を応援する方々の組織です。入会すると、ゲンロンが発行する書籍が送られるほか、さまざまな優待があります。 

 けれども、入会にはそれ以上の意味があります。ゲンロンは私企業で、公的な支援を受けていません。それでも、人文知の先端をわかりやすく発信し、新しい教養人の交流の場をつくるために、採算度外視でさまざまな事業を展開しています。友の会の会費は、それらの赤字補填のために使われています。友の会の会員になるとは、そのような公共的な活動を支援することでもあるのです。 

 みなさんの会費がなにに使われているのか、その一端をご紹介します。 
 

出版活動


 ゲンロンは、これまで40冊を超える書籍と雑誌を発行してきました。流行を追わず、ニッチなテーマも積極的に取り上げています。ロシアの現代思想を特集した『ゲンロン6』と『ゲンロン7』のように、のちに資料的な価値を認められ高い評価を受けた出版物もあります。 

 ゲンロンはどの出版物についても、編集に長い時間をかけ、また校閲や校正にもきちんと予算を割いています。少部数の書籍でもそれができるのは、友の会の会費による補填があるからです。毎日出版文化賞、梓会出版文化賞、大佛次郎賞など複数の賞をいただき、出版業界で高い評価を得ていますが、その背景には友の会があります。 
 
 ほかにも弊社では『世界は五反田から始まった』を品川区内の小学校や中学校に寄付しましたが、そのような活動ができるのも友の会のみなさんの支援のおかげです。

若手の育成、発掘


 ゲンロンには、大学生、大学院生のアルバイトが多数在籍しています。ゲンロンは、彼らにとって、会社が労働の場だけではなく学びの場としても機能するように、さまざまなプロジェクトを走らせています。 
 
 そのひとつとして、2023年より「学問のミライ」という企画を始めています。人文分野の未来を担う若手研究者をゲンロンカフェに招き、研究内容やこれからの展望を語ってもらう配信番組シリーズです。大学院生のチームに企画を出させ、彼ら自身が聞き手を務めるように指導しています。番組としては採算は取れませんが、次世代への投資・人材育成として行っています。このような活動ができるのも、友の会のみなさんの支援のおかげです。

設備・開発投資


 ゲンロンは、出版とイベント運営だけではなく、つねに新しい挑戦を行っています。 

 2020年には配信プラットフォーム「シラス」を開設しました。いまでは多くのユーザーに愛され、友の会のみなさんの交流の場にもなっていますが、開発開始時には成否はまったく見通せず、数千万単位の投資を必要としました。2024年には、シラスと連動した新しいAI司書サービス「クジラ」をリリースしましたが、友の会の会費はそのような投資にも活かされています。 
 
 ゲンロンは、新しい情報環境にキャッチアップしつつ、人文的な教養をアップデートすることをミッションとしています。けれども現実には、弊社のような事業規模では、変化が早く、投資規模も大きいテック産業についていくことは容易ではありません。小規模ながらそれができているのは、友の会のみなさんの支援が経営判断に高い自由度を与えてくれているからです。

■ 

 ゲンロン友の会は、2023年10月から第14期となります。この13年、ゲンロンは友の会とともに歩んできました。友の会のみなさんの支援が、ゲンロンの継続と挑戦を支えています。 

 友の会の上級会員(プレミアム・アンリミテッド)、あるいは法人会員になっていただくと、支援者としてお名前を弊社出版物やウェブサイト、カフェ店内などに掲示することもできます。 

 ゲンロンの新しい挑戦のために、ぜひ入会・ご支援をよろしくお願いいたします。(東浩紀) 
 

友の会第14期

ゲンロン友の会14期の詳細はこちらから! https://webgenron.com/tmnk14
    コメントを残すにはログインしてください。